2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴカノアモウ

呉 下 阿 蒙 自分の名前が四字熟語になつたら、どんなだらう? しかも「無学な者」という意味で。 「阿蒙」は「蒙さん」「蒙ちゃん」という意味で、人名だ。「阿〜」という言い方は、魯迅の『阿Q正伝』でおなじみだろう。「呉下阿蒙」とは、直訳すれば、呉…

カンリトウエキ

冠 履 倒 易 人の地位や物事の価値があべこべで、秩序が乱れていること。出典は『後漢書』楊賜伝の「冠履倒易、陵谷代處」。「冠履雑処」「冠履転倒」「冠履倒置」「本末顛倒」とも言う。三字熟語なら「下克上」か。 「冠履」という言い方はよく使う。たとえ…

エシャジョウリ

会 者 定 離 生あるものは必ず死す。出会いがあれば必ず別れも来る、という仏教の教え。出典は『遺教経』の「世皆無常会必有離」である。 『平家物語』の維盛入水の場面に「生者必滅、会者定離はうき世の習ひにて候也」とある。だから類義語は「生者必滅」あ…

ホウゾウカシン

包 蔵 禍 心 悪い企みを心に隠し持つこと。「包蔵」は包み隠すこと、「禍心」は悪い計画を企むこと。「包蔵」の代わりに「暗蔵」「隠蔵」「深藏」「内蔵」「窩藏」等を用いることもある。 出典は『春秋左氏伝』昭公元年の「将恃大国之安靖己、而無乃包蔵禍心…

カブンショウケン

寡 聞 小 見 見聞が狭く、わずかな知識しかないこと。世間知らずであること。 自己を謙遜して言うときに使われる。「寡見小聞」「寡見鮮聞」「寡聞鮮見」「浅見寡聞」ともいう。あるいは「寡聞浅学」「寡聞浅識」「小智小見」「浅学寡聞」「浅学短才」「浅学…

ショウシンショウメイ

正 真 正 銘 全くうそいつわりのない本物であること。「正銘」とは元を正せば刀剣に正しい銘が刻印されていることを言い、偽りがないという意になった。「正真」も偽りがないという意味であり、同義の二字熟語を並べて強調するタイプの四字熟語である。「正…

スイチョウコウケイ

翠 張 紅 閨 「翠張」は、緑色の翡翠の羽で飾ったとばり。「紅閨」は、紅色に塗り飾った立派な寝室。ともに貴女令嬢の寝室を指す。 『和漢朗詠集』(下・遊女)に、次の用例が見える。 翠張紅閨 万事之礼法雖異 舟中浪上 一生之歓会是同 以言 書き下すと「翠…

トウコウリュウリョク

桃 紅 柳 緑 紅の桃の花と、緑の柳。そうした春の景色のコントラストの妙を「桃紅柳緑」という。 「柳緑花紅」「鳥語花香」「柳媚花明」「花紅柳緑」「柳緑花紅」「柳緑桃紅」などとも。 出典は、王維の「田園樂」という詩。王維は画家でもあった。 《 桃紅…

ケンワンチョクヒツ

懸 腕 直 筆 書道の書法。筆を垂直に持ち、腕をあげ、肘を脇から離して字を書きなさいという教え。 『古今法書苑』に「懸腕枕腕」という四字熟語がある。書道の書法には大きく二種あるということを表す。「懸腕」が腕を浮かせて肘を下につけない書法、「枕腕…

オカメハチモク

岡 目 八 目 はたから見ている方が、当事者よりも情勢を正確に判断できること。「他人の正目」ともいう。 もとは囲碁から来た語。「八目」の「目」は碁盤の目を表してをり、対局者よりも観戦者の方が冷静であるから八目先まで手が見えるというところから来た…

ウトソウソウ

烏 兎 匆 匆 「古人は烏兎匆々と言った。月日のたつのが早いことを嘆じたのである。」とは、山本夏彦「変痴気論」による。 年老いて「月日が過ぎるのは早い」と慨嘆する表現は他にもたくさんある。四字熟語ならば「烏兎走過」「烏飛兎走」「兎走烏飛」「露往…

ホクナンナンニョ

北 男 南 女 北の男と南の女は相性がよいという意味。 朝鮮半島の四字熟語で、韓国(南朝鮮)の側からは「南女北男」ということもあるらしい。 池田弥三郎『日本故事物語』が、これに類する日本語を多く教えてくれる。「東男に京女」「名古屋女に宮男」「津…

インガオウホウ

因 果 応 報 ひとの行いの善悪に応じてその報いがあることを「因果応報」という。 出典は『大慈恩寺三蔵法師伝』(慈恩伝)と言われており、仏教の根本法則である。「前因後果」という言い方があることからも分かるように、前世の行いが後世の報いを決めると…

キンガシンネン

謹 賀 新 年