2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

コウコクノココロザシ

鴻 鵠 之 志 遠大なこころざし。 「鴻」は「おおとり」、「鵠」は「くぐい」のこと。いずれも大きな鳥であり、そこから英雄や豪傑などの大人物のこころざしを言うようになった。「青雲之志」「図南鵬翼」にほぼ同じ。 ★ 司馬遷『史記』を見ると、正確には「…

タジタナン

多 事 多 難 事件や困難が多くて大変なさま。 類義語は「多事多患」、対義語は「平穏無事」である。 ★ 木下尚江「火の柱」に「多事多難なる明治三十六年」という言い回しが出てくるように、この四字熟語は「時代」や「国家」を説明する際によく使うようだ。 …

ビンシサエン

鬢 糸 茶 烟 若かりしとき派手に遊び耽っていた男も、年老いては閑寂な生活を送りつつ青春の日々を偲ぶという、そんな心境。ただし「鬢糸茶烟の感」「茶烟鬢糸の感」という風に「の感」を伴うのが通例のため、四字熟語としては掲出されないことが多いようだ…

サイカイモクヨク

斎 戒 沐 浴 神聖な儀式を前に、飲食や行動を慎み心身の不浄を洗い清めること。 「精進潔斎」「沐浴斎戒」「六根清浄」「和敬清寂」。 ★ 『孟子』の次の一節が出典である。 《孟子曰、西子蒙不潔、則人皆掩鼻而過之、雖有惡人、斎戒沐浴、則可以祀上帝。》 …

コフクゲキジョウ

鼓 腹 撃 壌 理想的な政治が行き届き、人々が平和な生活を送ること。 「含哺鼓腹」「撃壌之歌」。「光風霽月」としても、ほぼ同義か。「腹を鼓し壌を撃つ」と訓読することもある。 「鼓腹」は腹を太鼓のようにポンポコと打つこと。「撃壌」は地面を踏み鳴ら…

ゴショウダイジ

後 生 大 事 来世の安楽を最も大切にするという仏教の教え。転じて、物事を非常に大事にすること。 対義表現に「後生より今生が大事」という言い方もあるが、これは「後生が大事」のパロディ的表現であろう。 「後生」は、「後生畏るべし」のときは「コウセ…

シュウシュボウカン

袖 手 旁 観 そばにいるのに、懐手をして何もせず、成り行きに任せて、ただ見ていること。 「旁観」は「傍観」とも書く。「拱手傍観」「座食逸飽」「酔生夢死」「走尸行肉」「傍観縮手」という言い方もある。 頼山陽「一條天皇論」に「袖手傍観し、敢へて一…

キリャクジュウオウ

機 略 縦 横 策略を状況に応じて自在に巡らし用いること。 「奇策縦横」「機知奇策」「機知縦横」「機謀権略」「神機妙算」「神算鬼謀」「知略縦横」といった四字熟語もある。 夢野久作「山羊髯編輯長」に用例が見える。 《実際一つの新聞の編輯長となると、…