漢検四級

ショウシンヨクヨク

小 心 翼 翼 気が小さく、臆病なさま。 もともとは慎重で注意深く、恭しいさまを表す語であったが、転意した。 同義語に「萎縮震慄」「跼天蹐地」「細心翼翼」「小心謹慎」「小心小胆」「戦戦恐恐」「戦戦慄慄」「風声鶴唳」がある。 ★ 『詩経』〈大雅・大明…

ドクショサントウ

読 書 三 到 読書するには、眼でよく見て(眼到・看読)、口で音読し(口到・音読)、心で会得する(心到・心読)ことが大切だという教え。 ★ 朱熹「訓學齋規」が出典である。 《讀書有三到、謂心到、眼到、口到。三到之中、心到最急。》 (読書に三到有り。…

センペンバンカ

千 変 万 化 種々さまざまに変化すること。めまぐるしく変転し、極まりがないさま。 単に「変化」といい、「千変万幻」「動揺流転」「変幻自在」ともいう。 ★ 列御寇『列子』〈湯問〉が出典である。 《穆王驚視之、趣歩俯仰、信人也。巧夫顉其頤、則歌合律。…

イントクヨウホウ

陰 徳 陽 報 見えないところで善行を積む者には、必ず目に見える結果がついてくるという教え。 「陰徳恩賜」「于公高門」「善因善果」「不言実行」「陰徳あれば陽報あり」などともいう。 ★ 「陰徳陽報」の典拠は『註千字文』『韓詩外伝』『呂氏春秋』『准南…

ドウセイイゾク

同 声 異 俗 生まれたばかりのときは誰もが同じような声を出すが、成長すると、教育や習慣といった後天的な養素によって人間性に違いが出るということ。 「生まれて声を同じくし、長じて俗を異にする」の略で、「習与性成」(習い性と成る)ともいう。 ★ 荀…

ユウジュウフダン

優 柔 不 断 ぐずぐずしていて物事の決断が鈍くはっきりしないこと。 「意志薄弱」「薄志弱行」「遊移不定」「優柔寡断」「優遊不断」ともいう。 ★ 坪内逍遙『当世書生気質』に用例がある。 《将たる者に優柔不断は禁物、剛毅果断でなければならぬ。君の優柔…

フテンソット

普 天 率 土 天が覆い、地の続くかぎりのすべての地。全世界。 「率土之浜」「普天匝地」ともいう。 なお「率」を「卒」とする例が少なくないが、それらは書き誤りである。 ★ 『詩経』小雅・北山が出典である。 《 溥天之下 莫非王土 率土之濱 莫非王臣 》 …

シンタイハップ

身 体 髪 膚 からだのすべて、全身。 「しんだいはっぷ」や「しんていはっぷ」といった読み方もある。 ★ 『孝経』の開宗明義章が出典である。 《身体髪膚、之を父母に受く。敢へて毀傷せざるは孝の始めなり。》 (身體髪膚受之父母。不敢毀傷、孝之始也。) …

リュウレンコウボウ

流 連 荒 亡 仕事をせず、家にも帰らず、酒色や遊興に耽ってやまないこと。 「放逸遊惰」「放蕩三昧」「放蕩無頼」「遊惰放逸」「遊惰放蕩」ともいう。 ★ 『孟子』の諸侯を批判した言葉が出典である。 《流連荒亡、諸侯の憂ひと為る。流れに従ひ下りて反るを…

イチゲツサンシュウ

一 月 三 舟 舟を浮かべて月を見るとき、舟が止まっているときは月も止まって見える。しかし、舟が南に行けば月も南へ行き、逆に舟が北に動けば月も北へ向かう。このように舟の動静によって月の見え方が異なって見えるのと同じく、衆生は仏の教えをさまざま…

イフウドウドウ

威 風 堂 々 威厳があり、立派なさま。 「威風凛然」「威風凛々」「威武堂々」「英姿颯爽」「高邁奇偉」「揚武揚威」「容貌魁偉」ともいう。 さて、この四字熟語を扱うには、いつもとは違って、クラシック音楽の話から始めなければなるまい。 エドワード・エ…

バンコフエキ

万 古 不 易 一時の流行ではなく、永久に変わらないもののこと。 類似表現の夥しい四字熟語である。「百世不磨」「千古不易」「千古不抜」「千古不変」「千古不滅」「万古千秋」「万古長青」「万古不死」「万古不磨」「万世不易」「万世不朽」「万世不易」「…

シュカクテントウ

主 客 転 倒 2種類の意味がある。物事の順序・立場・重要度などが逆転すること。主人と客人の立場が逆転すること。の方が本義であろうが、今日では「本末転倒」と区別せずで使う人も多い。読み方は「 シュカク 」としたが、「 シュキャク 」と読んでも差し支えないよ…

ヘイダンゾクゴ

平 談 俗 語 日常会話で使われるごく普通の言葉を「平談俗語」という。「平談」も「俗語」も普段使いの言葉というほどの意味だ。 類義語に「俗談平話」というのがあるが、こちらは少しニュアンスが違うらしい。このことについては、高橋英夫さんの「風鈴が鳴…

ヤロウジダイ

夜 郎 自 大 漢の時代。テン、ヤロウという少数民族の国があった。それぞれ現在の雲南省、貴州省にあった小国である。小国と言ってもそれなりの国ではあったようだが、漢帝国の広大さには比べるべくもない。ところが、漢帝国というものをよく知らぬテン王は…

ヒヨクレンリ

比 翼 連 理 夫婦の情愛が深く、仲睦まじいこと。類義語に「偕老同穴」(カイロウドウケツ)「関関雎鳩」(カンカンショキュウ)「琴瑟調和」(キンシツチョウワ)「形影一如」(ケイエイイチニョ)「合歓稠謬」(ゴウカンチュウビュウ)「相思相愛」「双宿双飛」(ソウシュクソウヒ)などがある。 由来は、白…